ビニルモノマーの制御重合 Projects TOP

遷移金属触媒を用いた1,3-ブタジエンの制御重合

 1,3-ブタジエンのポリマーは合成ゴムの原料に用いられている工業的に重要なポリマーである。1,3-ブタジエンの重合から得られるポリマーには4種類のミクロ構造が含まれ、これ らの含有率および分子量によってその物性は大きく変化する。そのため、それらを制御することは1,3-ブタジエンの重合における重要な課題である。当研究室では、種々の遷移金属触媒による1,4-シス規則性制御と分子量の同時制御の研究を進めてきた。種々の金属による重合の検討の中から、コバルト/メチルアルミノキサン触媒で迅速な重合が進行するとともに高い1,4-シス規則性(95%以上とリビング性を同時進行できるところまで到達した。

 近年、α-オレフィンの重合用触媒としてイミン類を配位子とする金属錯体の研究が発展してきたが、これらに用いられるような錯体によるブタジエンの制御重合に関する詳細な研究はなされていない。そこで当研究室では、金属サレン錯体/メチルアルミノキサン触媒を用いた1,3-ブタジエンの重合における生成ポリマーの立体規則性および分子量の制御や配位子の構造が重合挙動に与える影響について検討を行なっている。


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